今このブログはクアラルンプールの空港で書いています。 直行便で日本行が取れず、KLトランジット・エアアジアで日本の帰国途中です。 ブログ読者の方々にはご報告になるのですが、1月にBBQ事業を事業譲渡致しました。譲渡理由は単純で、会社の資金繰りが悪化したためです。さらなる借入を行い、急場をしのぐことも考えました。が、もう一段事業のフェーズをあげるためだけの資金を集め、実行していくことに自信が持てませんでした。日本に帰国後ですが、東南アジアのベンチャー企業に出資をしているベンチャーキャピタルにて働く予定です。 この3年3か月の間のことを簡単にですが、まとめたいと思います。長文になります。ご容赦ください。
1)お客様をもっともっと信じ切るべきでした。
抽象的な表現になりますが、「在星日本人は3万人ぐらいだからこれぐらいの売り上げ規模が上限なんではないか」と思い、諦めようとしたことが何度もあります。結果からするとこれはスピードを落とすだけ、事業の方向性のブレを大きくするだけでした。ニッチマーケットだから、とかいうのは本当にどうでもよくて。シンプルにそのマーケットを愛して愛して、好きでたまらないぐらいの極端な思い込みが重要なんだと思っています。
2)もっともっとスピードを とにかくスピードをもってやるべきでした。
”はじめてやるから”と言い訳にし、やたら慎重になってしまいました。仮説があったらスピードで徹底してやり切る。これしかないです。仮説が間違っている、正しいというのを早く結論付けた方がいいです。
3)マーケット規模が小さいからやらないというのは絶対に間違っている。
1,2と違い、これはこれから何か自分で始めたいと思っている人、または既に準備段階に入った人に伝えたいのですが。 BBQ屋を始めたとき、マーケット規模が小さいということを色んな人に言われました。1月に事業譲渡したあと2月いっぱい東京に戻り、シード系と言われるベンチャーキャピタルを5,6社回りました。BBQ以外のいくつかやってみたい事業プランがありそれをプレゼンしたのですが、そこでも言われました。 言われながら気付いたのですが、当たり前なんですが、あくまでも大規模にスケールしないということだけ。
VC回りと自分の事業譲渡から小さくてもいいから、黒字事業を作り、それを違った軸と組み合わせ事業売却を行っていった方がいいと結論づけました。その方が動きが速い東南アジアで長期的に自分自身が成長できます。また手元にキャッシュが残っていく可能性が高いと思うようになりました。今の東京にある一発当てるぜ!的な発想は東南アジアに持ち込むべきではないと思っています。
特に東南アジアでのスモールビジネスは売却しやすいです。買い手がつきやすい。海外進出は想像を絶する超絶的な情報格差があり、まともな情報がインターネットにも少なく。また現地では怪しい日本人ブローカーがはびこっているので、”まともにしっかりやっている”会社であればほぼ売り先は見つかると思っています。東南アジアはスモールビジネスの連続起業家が生き残りやすいです。
M&Aは単純に言えば利益の先食いなので、時間を買えます。それでまた次の創業を行えばいい。 僕の事例で言えば、 BBQ×東南アジア(シンガポール) という形になると思います。 ○○×東南アジア (話はずれますが、個人的にはBBQ×タイ・バンコク はいけると思っています。やるお金はないのですが。。。やる人いないですかね?)
数千万ぐらいの年間売り上げが出ていれば、この海外進出支援ブームのなかでは売却できるはずです。『それだったら日本の儲かっている中小・中堅企業が全て買われる話でしょ?』と先日大きな売却をされた起業家から言われましたが、その前提としてあるのは日本の日本のみの事業で考えたとしたら、という考えです。
スモールビジネスこそ、海外進出ブームという流れには乗るべきです。売り手が見つからないんじゃないか?そういう人はまずは黒字事業を作ってから考えればいいし、買い手とは日本でいくらでも交流会や個別エージェント探せば出逢える気がします。裏付ける数字が無いので、話としては弱いですが、このニーズは間違いなくあると僕は現場に居たことから確信しています。 だから、自分がやりたいと思っている事業の潜在事業規模が小さいとかそんなことは気にしなくていいです。やりましょう。ただちょっとだけ狙ってほしいのは、東南アジア×○○、アジア×○○といった視点。それさえあれば、あとは数字がついてくればいけるはずです。応援しています。
最後、長くなりましたが、このブログ読者のなかでもオーダー頂いた方や、応援して頂いた方にはご期待に応えられない結果となってしまいました。期待に応えられず、申し訳ないです。僕の中では新規一転、新しい場所で一度一兵卒に戻って、リベンジを図りたいと考えています。このブログもちょいちょいですが、続けていきたいと思います。3年3か月、お読み頂き、ありがとうございました。改めて今後ともよろしくお願い致します。